はからずもtogetter
先週木曜日の昼休み、twitterのTLに樋口耕太郎氏（トリニティ株式会社代表取締役社長）*1 の面白い連続ツイートがあり、追っかけ読みしていました。
それはM&AというかIPOというのか（すみません金融的な話には疎いです）、要は企業自体を売買することで事業の再生を図ることの負の側面を、はっきりした数字をもって説明したツイートでした。
仕事関係で、売られた企業がどんなひどいことになっていったかを目撃したことがあります。
この売買自体はそう大きな取引ではなく、現在は某携帯電話キャリアのCEOである某氏の経歴には出てきませんが、それなりに多くの人に不当な苦労を強いたこと、ある企業文化を蹂躙したことにおいて、私は今でも某氏を心情的に許せないでいます。
そんな思いを心情でしか語れなかった（語ったことはありませんが）自分には、数字で不合理さを指摘した今回のツイートは、本当に興味深いものでした。
で、その一連のツイートをまとめて保存しておきたくなり、「そうだ、togetterってのをやってみよう」と思いついたわけです。
togetterというのは日本生まれのtwitter関連サービスの一種で、このサイト（Twitterの面白さが分からない!? そんな人にこそ「Togetter」！）によれば、
「特定の誰か、あるいは複数人のつぶやきを1本のリストに集めてそこにパーマリンクを貼るサービス」
ということです。
そもそもtogetterというものの存在も、twitterのTLで見かけておぼろげに知ってた、という程度ですから、ちょっととまどう部分もありましたが、まあなんとか昼休みのうちに、こんなまとめが作れました。*2
いいツイートですから、誰でもこのまとめが読めるよう、公開にしておきました。
さらに、togetterでは文字に色をつけたり、太字で強調したりといった見た目の編集もできるようですが、変な色をつけたくないので、ここは黒子に徹し、そのままを時系列でまとめるだけとしました。
後で気づいたのですが、誰かがこのまとめを「お気に入り」にすると、twitterを通じて私に連絡が来るようになっています。さらに、このまとめを見た人の数（page view）が一定の数字に達したときにも連絡がくるようです。
木曜日の時点で200PV程度だったと思うのですが、金曜日には2,000PVになり、へへーとびっくり。
それが今日日曜日、これを書いている時点で、22,000PVを超えています。
この反響の大きさは、もちろん樋口氏のツイートの内容が、多くの人を引き付けるものだったからなのですが、twitter×togetterの力ってこういうことかと、リアルに感じました。
いや、むしろ、togetterの威力、でしょうか。
twitter上でのツイートは、基本的には、
- リアルタイムで流れて消えていく
- その人をフォローしている人だけが読者
なのですが、これをtogetterでまとめることにより、
- そのページに行けば、いつでも読めるようになる
- その人をフォローしていない不特定多数も読者となり得る
- まとめを読んだ人がそれについてツイートすることで、ねずみ算的に拡散する
という効果が生まれます。
失礼ながら、さほど知名度のない方の発言を従来型の出版物にし、売るか配るかして、4日間で22,000人に見せることの困難さと比べると、これはもう「威力」としか言いようがありません。
今は、この面白いツールの意味をあれこれと考えています。なかなか面白い材料です。
今回は、あまり考えもせず、はからずも「トゥギャって」しまったといったところですが、とりあえずやってみてよかったと思います。やって初めてわかることもあるし、何より、年をとっても新しいことに触れるのは楽しいものです。
興味深いツイートをしてくださった樋口氏に感謝です。
*2:11日には樋口氏自身で「株式市場と上場についての真実」というまとめを作成されたようです。これまた面白いツイートです。
