ミスティック・リバー

「虐待の連鎖」という言葉を、生半可に知ってます。虐待を受けた人は、いつか自分が誰かを虐待してしまう、というやつです。 本当かどうかは知りません。 この本には、子どもの頃虐待を受けたけれど、自分は虐待する側には回らないで、きちんと生きている男…

料理べたのネタ本

相変わらず主婦としてはシロウトな自分です。その上大雑把なので、料理と言っても、本を見ながら何が何グラム…とか絶対無理。 それでも自分の食生活の基本になったような本が、何冊かあります。その中のひとつはこれ。 ほかでも書いたことがあるのですが、我…

マディソン郡の橋

いや、テレビで映画の一部を見たんですよ。ラスト近く、雨の中、クリント・イーストウッドとメリル・ストリープの切ない別れのシーンだけを。 評判になった映画ですから、なんとなく、道ならぬ恋の末の別れだとすぐわかりました。で、「これはきっと、惹かれ…

夜と霧

ユダヤ人精神科医による、第二次世界大戦中のナチス収容所の記録。 昔からさまざまなところで本書の引用を目にしてきましたが、なかなか全体を読む踏ん切りがつかずにいました。あまりに重い内容ですから。 読み進めると、ヒトという生き物の醜さに吐き気が…

神と自然の科学史

日本人が明治の開国以来あいまいなままにしてきた、西洋と日本の自然観の違いをやさしく解き明かしています。漠然と、西欧の"nature"と日本人の「自然」とは違う、と思ってはいたものの、「科学」と「技術」をいつのまにか混同していたことに気付きました。…

他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス

沖縄返還をめぐる日米核密約の舞台裏を、当事者が書いた本です。先日NHKのドキュメンタリー番組にもなりました。 著者・若泉敬氏は研究者であって政治家でも外交官でもありません。しかし、戦後長く実質アメリカの占領下にあった沖縄を返還させるために、持…

ニーズか権利か

先日、だんさんの実家へ行き、久しぶりに紙の新聞を読みました。8月16日付朝日新聞の1面トップは、中国のダム開発が近隣諸国との紛争に発展しつつあるという記事でした。 まさに、水戦争です。 『「水」戦争の世紀』は、そんな人類の水危機について書かれた…

瀬戸大橋と主婦

もはや伝説のNHKのTV番組「プロジェクトX−挑戦者たち」に登場したリーダーたちの言葉をまとめた本。 番組自体、初期の方はほとんど見ました。だから、このダイジェスト本を読んだだけで、「かっぜのなかのすっばるぅ〜」という歌が脳内に響き、目がうるうる…

金属と日本人の歴史

我ながら地味な本ばっか読んでるなと改めて思う。内容はその名のとおり、金属と日本人の関わりの話です。地味です。講談社学術文庫ですし。 著者は工学系の方のようで、奈良大仏の建造方法や、金属精錬の方法など、推定する場合でも具体的かつ実証的です。金…

カヌーと地名

地名を掘り下げて考えているわけでもないですが、先日読んだ本の連鎖反応で、今は「日本の地名」 (谷川健一著)という本を読んでいます。 民俗学者の書いた本ですから、より学術的ではありますが、のっけから驚きの連続です。何も知らずに生きてきたんですね…

読めない地名

今こういう本を読んでいます。内容は一言で言うと「うんちくのネタ本」。面白い地名がいろいろ出てますが、その由来についてはさらっと解説してあるだけです。軽い読み物としてはよい本です。 けれどもやはり、珍しい地名、難読地名は面白い。どうしてこうな…