心理テスト(みたいなもの)

先日、だんさんと一緒に見ていたテレビ番組で、心理テスト(みたいなもの)をやってました。覚えられなかったので、ネット検索して拾ってきました。
こんなのです。知らない人はやってみてください。

1.次の中から1つだけ選んで、頭に思い浮かべてください。
スキー  鼻  コップ  温泉  ゴミ箱  コーヒー  冬  お土産


2.いま選んだものと関係のあるものを、次の中から選んでください。
電卓  雪  針  ティッシュ  米  まんじゅう  牛乳  電話


3.いま選んだものの「特徴」を、次の中から1つ選んでください。
大きい  遅い  白い  鋭い  暗い  甘い  赤い  狭い


4.いま選んだ「特徴」に当てはまるものを、次の中から1つ選んでください。
ナイフ  ピラミッド  砂糖  亀  犬小屋  宇宙  血  深海


すべての質問が終わると、質問者がこう言うのです。
「いまあなたが選んだのは『砂糖』ですね」
で、みんなが「ええ〜っ!? なぜわかるの?」と驚く、という寸法。


だんさんは「砂糖」だったんで素直に驚いてました。ところが私は「砂糖? 何それ?」状態。だって私が選んだのは、「犬小屋」だったから。


番組の種明かしによると、これは詐欺師などが使う「心理誘導」というテクニックの見本で、最初の質問で何を選ぼうと、連想を繰り返すと最後は「砂糖」になってしまうようにできているんだそうです。
こんなふうにです。

温泉→まんじゅう→甘い→砂糖
コップ→牛乳→白い→砂糖


だんさんが「どんな連想したら犬小屋になるんだ」と言うのですが、私にしてみたら、皆が同じ結果になる方がびっくりでした(番組出演者は演出上同調したけど、ほんとは違う人もいた、と思いたい…)。
私の連想はこうです。

温泉→電話→赤い→犬小屋

これはつまり、「ひなびた温泉宿→コイン式の公衆電話がある→それは赤い電話機で、赤いといえば→温泉宿の裏口に赤い屋根の犬小屋がある」という連想でした。


だんさんには「そりゃおかしい」と言われました。「ふつう温泉から電話は連想しないよ」と言うんです。
でも私は、「温泉」という言葉を選んだ時点で、ひなびた温泉宿の情景がぱあっと頭の中に浮かんでたんです。

温泉宿は木造で、廊下に赤電話がある。裏口には犬小屋があって、薄汚れた白い雑種犬がいる。えさ入れはベコベコのアルミ製。玄関にはビニール製の茶色いスリッパが並んでいる。ロビーには焦げ茶色の合皮のソファがあって、色とりどりの毛糸のモチーフつなぎの座布団が置いてある。壁には手書きの張り紙やら演歌歌手のポスターが貼ってある。額に入った石モザイク工芸の人形の絵みたいなのも掛けてある。金彩の入ったダサい花瓶に黄色い菊やケイトウなどが活けてある。……

といった感じ。こんなのがいっぺんに浮かびました。


うんと若いときなら、こんな心理テストで人とちょっと違う結果が出たら、得意になったかもしれません。自分ってほかの人たちとは違うらしい!というプチ発見は、心ひそかに嬉しい。正直、そんな気持ちになったことも、大昔にはありました。


しかし、外れ者(とでも言うのか?)を何十年も続けてくると、こういう結果を見るとマジでため息が出ます。
「人と同期しにくい感じ」とでも言うのか、「この世に受け入れてもらえない感」と言うべきか。そういう感覚があるんですよ、外れ者には。いずれにせよ、あまり建設的なものではありません。
特別な才能でもあれば天才になってたかもしれないけど、年取ってそんなもの持ってないと思い知ってる以上、ただただ、外れてるだけ。いや、ひねくれてるだけ?
やっぱり私、この世にいる限りずっと場違いなのかな…(と、マイナー思考に落ちていく…)。


ま、詐欺師にだまされにくいんだからいいんだ、と思うことにしよう。