伊良部氏の死

悲しいので、2005年の阪神優勝翌日に某所へ書いた駄文を掘り出してきました。




悲しいんです。



阪神優勝とあの人


阪神が優勝した。とはいえ、とくに阪神ファンではない。野球自体も、おもしろいゲームはおもしろいなーと思って観るが、つまんないと観ない。その程度だから、球場へ行くと「ライトってどっちだっけ?」と、毎回確認したりする。ただし、夫と義母は阪神ファンである。義母の方が熱心で、たまに中日球場阪神戦観戦ツアーに行ったりしているらしい。夫も昨夜は大喜びだった。
阪神ファンじゃないけど、同じ優勝でも2年前の方が盛り上がったなあとは思う。なにせ18年ぶり(だよね?)だったし、監督ももうちょいカリスマ性があったし・・・。


と、そんなことを考えてたら、ある選手のことが気になりだした。それは、伊良部。2年前の阪神優勝のときには、テレビに伊良部の顔も出てたはず。あれからとんと名前を聞かなくなったけど、彼は、どうしたんだろう。


どのチームが何位とかには関心がないが、個々の選手で気になる人がいると、その人を俄然観たくなる。近鉄時代の野茂と、ロッテ時代の伊良部は、その代表だった。なんとかして観ようと画策しているうちに、2人ともアメリカへ行ってしまい、果たせなかった。それでも伊良部という選手は、ずっと気になる人ではあった。


優勝した阪神の各選手へのインタビューなどをテレビで見ながら、私は、そこにいない伊良部のことが気になってしかたなかった。


そこで、「阪神の伊良部」で検索してみた。そしたらなんと、彼は引退していた。左ひざの故障が原因のようだ。昨年3月頃、甲子園球場で引退会見する予定だったのが、スケジュールが合わず、行われなかったらしい。実績のある投手にしては、ひっそりとした引退。それからアメリカ・ロスアンゼルスへ渡り、「現地で第二の人生を歩む模様」と、サンスポ.comが伝えている。


そうか。またアメリカへ行っちゃったんだ。お父さんの国だもんねえ。


元々、この国に居にくそうな感じのする人だった。そんな「はみ出した」雰囲気と、やんちゃな(ように私には見えるんです)投球とが気になって、「観たい」と思ったのだった。今となっては遅いけど、ロッテ時代になんとかして観ておけばよかったなあ。


36歳、まだ若いよね。伊良部のアメリカでの第二の人生、どうか実り豊かなものでありますように。